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東農大二―利根商 東農大二が準決勝で利根商を破り、関東大会出場を決める=2024年10月5日午後0時14分、小倉クラッチ・スタジアム、中沢絢乃撮影
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 第77回秋季関東地区高校野球大会群馬県予選(県高校野球連盟主催、朝日新聞前橋総局など後援)の準決勝が5日、桐生市の小倉クラッチ・スタジアムであった。東農大二と健大高崎が決勝に勝ち進み、上位2校に与えられる関東大会への出場権を得た。両校は26日から神奈川県で開催される関東大会に出場する。東農大二は33年ぶり10回目、健大高崎は6年連続13回目の出場。関東大会の成績は、来春の選抜高校野球大会の出場校を選ぶ判断材料となる。

 両校が対戦する県予選の決勝は、6日午前10時から同球場で行われる。(中沢絢乃)

 両チーム無得点で迎えた四回表、東農大二の飯塚壮真(2年)が心がけたのは「とにかく後ろにつなぐ」ことだった。前の打者の小川來皇(らいお)(2年)が四球で出塁していた。変化球にしっかり反応して二塁打を放ち、チャンスを広げると、敵失も重なって東農大二はこの回、一挙3点を奪い、主導権を握った。

 七回と九回にも安打を重ね、3安打2打点の大活躍だった。俊足をいかして盗塁も二つ成功させ、チームの勝利に大きく貢献した。

 今夏の群馬大会の準々決勝では、7―8で前橋育英に敗れ、悔しがる先輩たちの姿を見てきた。「一球で勝負が決まる怖さを味わった」。新チームになり、立てた目標は「関東大会4強入り」。春の選抜大会への出場を視野に入れ、練習を続けてきた。低い球を意識し、少ない球数を集中して打つ日頃の打撃練習が実った。

 6日の決勝では健大高崎と対戦する。「チームの力になれるように、もっともっと成長したい」。好結果にも気を緩めず、そう話した。

     ◇

 春の選抜大会王者で、夏の全国選手権大会にも出場した健大高崎は、今大会もシードとして2回戦から準々決勝までの全3試合をコールドで勝ち上がってきた。この日の準決勝でも隙のない野球を見せた。

 三回表、秋山潤琉(ういる)(2年)の二塁打で先制すると、敵失を見逃さない好走塁で2得点。さらに伊藤大地(2年)の満塁本塁打などでこの回に一挙7点を奪い、またもコールドで試合を決めた。

 本塁でチームメートに迎えられ、叫び声を上げて喜びを爆発させた背番号5の伊藤は「健大に入った時から、一桁の背番号をつけて活躍するのが夢だった」。公式戦の初本塁打が満塁弾だった。「関東大会出場がかかった一番大事な試合だと思っていたから、本当にうれしいです」

 しかし、試合後は冷静に自分を見つめて、こう言った。「ホームランを狙うのではなく、謙虚に、つなぐ打撃をしていきたい」

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